女神大陸(小説)

        

再生の女神(女神大陸4話)

category - 女神大陸(小説)
2016/ 07/ 10
                 
次の日の朝。ペイン・カスタネットさんとPちゃんさんに別れを告げて。ネオ・チョモイヤシティの手前、2キロメートルの高台のところに来ている。ユミたちは徒歩だ。
サダコさんが隣で道端で買ったカニ焼きを食べている。

もぐもぐもぐ

「ユミさん」
「ラムラさんは怪しいと思いませんか?」

「しい!」

この世界の住人、同級生のラムラ・ラグさんは前方8メートルのところで、双眼鏡で眼下に広がるネオ・チョモイヤシティを見渡している。何かを探しているみたいね。

「ラムラさんは何かを隠していますよ」
「ユミにはわかります」
「ユミたちに鍵穴に合うカギを作らせる気です」

「ななな」
「ユミさん、何でそんなことが解るんですか?」

「わかりません」
「ただなんとなく解るのですよ」

「あなたたち」」
「なにをおとぼけギャグかましているんですか」

いつの間にかユミと子ザルさんの枕元に立っている。ラムラ・ラグさんは顔が赤い。発情期のメス猿ですか?
右手にチャカという迷惑道具博物館で興味がわいた、人に迷惑をかけるための道具を持っています。

「ラムラさん」
「その手に持っている迷惑道具でユミを激殺する気ですね」
「ユミにはわかります」
「ユミを殺した後、処女の人肉として高値で取引する気でいますね」

「あははは!」
「自分で純潔を自慢するくらい元気なら心配いりませんね」
「そうです」
「ユミ・トルネード、サダコ・ハミングはこの世界のカギになります」
「新しい次元の扉を開けるためのね」

「にゃにゃんと!」
「鍵の職人になって学園を辞めさせられるのですね」
「ユミにはお嫁さんになるという夢がありんすが・・・」

「大丈夫」
「素敵な殿方と結ばれますよ」
「サダコさんもね」

「キャー!」
「サダコはまだ恋をしたことがありません」

「ユミは既に男性の赤ちゃんを身ごもっているのですよ」

「ユミさん」
「冗談はほどほどに」

「嘘じゃありませんよ」
「昨日の夜に、ペインさんと眼が合ってしまいましたよ」
「ユミは汚されたのです」

「あはははは!」

「ユミさん」
「目でSEXする宇宙人ですか?」

「サダコもペインさんの眼を見ました」
「胸の奥がじんじん来ました」

「うふふふ」
「素敵な話はあとでゆっくり聞いてあげるから」
「まずはひと仕事してもらいましょうか」
「さあ!」
「あのバスに乗り込め!」

ブロロロロ

ちょうどタイミングよくローカロバスが停車した。ここはバス停なのか。にしても時計も見ずに何でラムラさんはバスの到着時刻を知っているんでしょうか?

「ユミさん」
「これは能力じゃありませんよ」
「目視です」

うーん。ラムラさんはユミの心を読んでいるようです。これじゃうかつに卑猥な妄想が出来ないでやんす。あんなことやこんなことが・・・

バスはネオ・チョモイヤシティ行きのバスで。途中のバス停で何度かお客さまを乗せた後、無事に終点のネオ・チョモイヤ駅前に着いた。

バスウウゥ

ネオ・チョモイヤシティ駅前に居る。ビルがいくつも立っている。
ユミの見たこともない近代的な世界が広がっている。えと、確かラムラさんの説明では、ユミのいた世界とは違う次元の宇宙だと言っていましたね。ここは惑星チーズだとかなんとか。
周りの大人たちがこっちをじろじろ見ています。

「うーんと」
「あ!」
「あっちかな」

ラムラさんは観光ガイド地図を片手に観光する気ですか。

「違いますよ」

「ユミさん」
「ラムラさんは心を読んでいますよ」
「サダコが昨日から下着を変えていないことも知ってます」

「しい!」

「想像すりゃ分かる内容ですね」

目の前を歩くブレザーを着たラムラさんの後について、ユミとサダコさんも歩く。ユミも昨日からパンツとブラジャー変えてないよ。
一週間くらい持つよね?

「ユミさん」
「心配しなくとも、衣食住の保証はします」
「もう着きましたよ」

雑居ビルの三階まで来ましたが、彼女が入り口のチャイムを押していますね。サダコさんもラムラさんも黒髪です。サダコさんはおかっぱ。ラムラさんはユミと同じセミロングです。サダコさんは背が低くて鼻ペチャでおサルさんみたいな顔。ラムラさんは背が高くて鼻が高くて美人です。ユミも負けてはいませんが・・・

「はーい、どうぞお入りください」

ガチャ

「来ましたよ」
「英雄の到着です」

「おお!」
「世界を変える時代が来ましたね」

「この男性はインク・サプライさん」
「向こうの人はリンネ・ラグ。私の妹です」
「まだミドルハイスクールなんですよ」

「初めまして」
「サプライです」
「あなた達のサポートをします」
「兵器の弱点を教えてあげますよ」

「こんち」
「あたいがリンネじゃ」
「ラムラ姉ちゃんに話を聞いて会うのを楽しみにしていたのじゃ」

「この子」
「喋り方が独特だけど、理解できる範囲だから」

「ははは、はじめまして!」
「サダコ・ハミングと申しますですう!」

「ユミです」
「フルネームでユミです」

「はい、ユミ・トルネードさん」

「へいきって何ですか?」

「そうだねえ」
「殺傷能力のある道具のことかな」

「ああ」
「迷惑道具のことですか」

「はい」
「銃には決まった数の弾しか入らなくて、再装填と言う無防備になる時間が産まれます」
「ユミさん」
「この世界を破壊から救ってください」
「あなたたちが最後の希望です」

「ええ!?」
「ユミはおとといの宿題もまだ済ませていないんです!」

「あはははは!」
「ユミさん、やる気満々ですね?」

いつの間にかサダコさんがピコピコ何かをしていますが。部屋は結構狭くて蒸し暑い。白い部屋に灰色の椅子と机が並んで。窓のブラインド越しに、隣のビル建設工事が見える。カンカンやかましい。
扇風機が回っているが、気休めにしかなっていない。クーラーという文明の利器がないみたい。サダコさんがリンネさんと仲良くなった。ゲームという遊びを教えてもらっている。

「来たか」

「来ましたね」

「え」
「ラーメン屋が来たの?」
「ユミはカレーが食べたい気分ですが」

ビルの窓から見える光景は初めて見るものだった。激しい音とともに軍隊という迷惑集団が戦争という殺人合戦を始めた。
飛行機と呼ばれる鳥さんが、爆弾を落としてゆく。
周りのビルが爆音とともに崩れてゆく。かなり揺れる振動。ここも安全ではないらしい。

「逃げるぞ!」
「みんなついてこい!」

インク・サプライさんの後についてビルを出てゆこうとする。
サプライさんは三十代くらいのやせ形で、カチッとした七三分けでスーツを着用している。彼の靴音がやかましい。ユミのローファーの音もやかましですが・・・みんな同じか。
昨日から着っぱなしのユミの制服のブレザーはもう汗臭いです。
いたるところで銃撃音がするんですが。
あれ?なんで銃撃音なんて言葉を知ってるんだろ?

「ユミさんは進化してるんですよ」

走る最中にラムラさんが前から語り掛ける。振り向かずに。

「サダコさんもね」

サダコさんはユミの後ろで無言だ、きっと怖いのだろう。ユミも怖くて泣きたい気分。

「しまった!」

行き止まりのところに来てしまった、目の前に壁がある。彼は壁をよじ登りだした。無理だ、高すぎる。無事では済まない。

ドッカー―ン!!!

バラバラバラ

激しい爆音と衝撃波とともに壁が崩れた。彼はどこへ?
左手で顔をかばうと、戦車のキャタピラの音が聞こえる。え?キャタタピラとか戦車とか。何で知ってるわけ?

大通りが目の前に展開する。周りにビル群。メインストリートのようだ。相手側の軍隊が進撃してきている。こちらの都市を防衛する軍ではもたないらしい。
あちこちで死体が転がっている。民間人と軍人。血がアスファルトに染み込んで黒くなっている。

「ユミさん!サダコさん!」
「ラムラたちを守って!!」

軍隊がこちらに発砲してきた。銃弾の雨が来る!
ラムラさんたち現地人は頭を両手でかばい前かがみになる。
ユミとサダコさんは無意識に前に出て両手を広げた。
パーンとはじける音がして、二人の周りに透明な紫色の半円形の球体が出来る。キューン!と言う不思議な音とともに光が発生する。
あれ?
ユミたちは死んでいない。弾丸を浴びたはずなのに無傷だ。
砂埃と煙で隠されていたが、やがてあらわになる。

「異端者だ!!」
「化け物だ!」
「早く殺せ!」

撃ってきた人たちの憎悪が見える。激しい怨念が。

ドン!!

戦車の榴弾が放たれた。戦車は三両。
足元のアスファルトが砕け散るが、またユミたちは半円球体に守られる。これはなんですか?
怖くてたまらない。これが迷惑合戦・・・

「これは夢なのですか?」

あれ?隣を見るとサダコさんのブレザーとスカートが破れている。下着が見えているです。

「子ザルさん子ザルさん」
「婦女子が下着を見せてはいけません」
「お嫁にいけませんよ?」

「ひっどいでうぅ!」
「サダコは子ザルじゃありません!!」

プンスカプンスカ!

サダコさんは怒りながら銃弾の雨の中をゆっくり前進してゆく。
ユミも後についてゆく。さっきから迷惑攻撃を球体がはじいて防いでくれている。

サダコさんが一人の兵士に近づき。何かをしようとする。

「ひい!」

兵士が怯えてしりもちをついた。

ひょい

サダコさんが兵士から自動小銃を取り上げる。ユミは黙ってみている。これから何をするのか解る。

メキメキメキ!!

銃を手の力で捻じ曲げた!サダコさんがバカぢからではないのはユミは知っている。よし!ユミも後に続こう。
二人で片っ端から銃を取り上げていく。目の前で目に向かって発砲されてもびくともしない。光で眼がくらむけど。もう恐怖に慣れてきた。
でも・・・制服が破れているような気が。何でですの?
ある兵士がナイフを取り出してお腹に突き刺してくる!

キン!

金属音とともにナイフが折れた。

「ば、化けもんだあ!!」
「悪魔だあ!」
「退却しろ!」

胸がドキドキする!これがスリルと興奮と言うものですねきっと。
戦車が徹甲弾に切り替えて目の前で発射したが、目の前でキーン!と言う金属音とともに弾かれる。激しい衝撃波が出来る。風が舞い、黒髪が乱れる。
ラムラさん、制服が破れちゃったよ。お肌が丸見えで下着もあらわになってしまいました。
思念でラムラさんに伝える。

「・・・・!!」

ラムラ・ラグさんが破れていない制服を着ながら何かを叫んでいますが、聴こえません。

軍隊は一人も死なずにけが人も出ずに逃げていったです。
死んでしまった死体さんは生き返らせることは出来ないのですね。
これは奇跡ではないのですか?

少ししてあたりが静まり返ってから、廃墟の中でラムラさんが言う。

「ええ」
「あなたたちは奇跡をおこす為にこの世界へ導かれたのです」
「異世界の住人だからできる技です」

「この世界を大崩壊から救うためにですよ」

ラムラさんの隣でインク・サプライさんが言う。無事だったようだ。

「死んでしまった魂は蘇らないぞ」
「時間を戻すことは出来ないからの~」

その後ろでリンネ・ラグさんが言う。
この旅って面白いです!ユミたちが英雄!?

「は!」
「鳥さんが居ない!」
「どっかへ落っことしてきたです!」

落日しないように、頭の上にざると一緒に乗せて飼っていた、鳥さんが・・・

「ユミさん」
「ほっぺたに血がついていますよ」

「あ」

サダコさんがユミの頬をペロってなめる。
サダコさんに同性愛の趣味があったなんて!!

「あはははは!!」
「ユミさん、それは違いますよ」

サプライさんが恥ずかしそうに顔を背けた。

「あ」

恥ずかしいですよ!!
ユミたち、制服がボロボロになってほとんど下着です。
これからユミたちどうなるんだろう?
不安がおムネをよぎるのですが・・・
                         
                                  
        

女神舞曲(女神大陸3話)

category - 女神大陸(小説)
2015/ 08/ 23
                 
「Pちゃん」
「おなかすいたよ~」

「ゼゼコがあと少ししかないの」
「仕事の求人広告があるよ」

「う~ん」
「今この土地は不景気だからなあ」

「今日は雲が晴れてて星がきれいに見えるね」

「え?」
「星なんて見えないよ」
「光化学スモック警報が出てる区域なのに」
「なんでPちゃんは見えるの?」

「えへへ」
「目視カメラで望遠してるし」
「人工衛星の宇宙望遠鏡で見てるの」

「がっくし」
「おなかすいてるんですけど」

「115ゼゼコあげるから」
「近所にある四六時中スーパーでアイスでも買ってきなよ」

「この寒い夜中に食べるんですか!」

「!」
「流星だ」
「ペイン、人体がほかの世界から来るよ」
「防御態勢を取ったほうがよいよ」

「え?」
「軍隊なの?」

「ちがう」
「なんか面白いことが起きる予感がするわ」

「えええ?」

「ほらあの星と星の間を観てみな」

「だから星なんて見えないって!」

「エンジンかけて!」
「あっちへ落ちて来るよ」

「Pちゃん、おなかがすいてるんだってばあ」

キュルルル

グアン!

ドドドドドド!




皆さまこんばんわ。
私はユミです。
さっき学校の遠足中に同級生のラムラさんをいじめたら。
異次元へ飛ばされてしまいましたの。
子ザルさん、いえいえ同級生のサダコさんもおまけに。
あ、ユミの頭頂部に海鳥さんが住んでいます。
大けがをさせてしまったので包帯でぐるぐる巻き、ざるに載せてます。
にしてもここはどこ?
私はユミですがここはユミが居た惑星なのでしょうか?
なんか見たこともない町が眼下に見えます。夜ですね。
と、言うことは。

「そ~ですよ、ユミさん」
「私たちはいま天空に居ます」
「落下しているんですよ」
「あはははは!」

「ななな」
「ラムラさん!」
「なにゆえに私たちは目を開眼して息が出来るのですか!」

「サダコおなかがすきました」
「売店のアンパン食べたかったです」
「優等生のふりはつらいよ・・・」

こんな激速で地上に激突すれば。
地表に巨大なクレーターが出来るですよ。
て言うかこの地は大爆発で死滅するのでは?

「あははは」
「ユミさん」
「なぜに私たちが無傷で死なないか知りますか?」

「ななな」
「私たちが歓迎されないとはこの事ですかあ!」

「うふふふ」
「違いますよ」

地面が迫ってきた。

「ユミはまだ死にたくないのですよお!」

「サダコもまだ死にたくないです!」

あれ?
草っぱらの草原に自動車が居る。
屋根がないや、人間が乗ってるけど。この人たち死ぬのかな。

「ユミは殺人犯として追われる身なのですね」



「ぴぴぴ」
「Pちゃん!」
「空からブレザーとスカートが三着降ってきたよ!」
「パンツ丸見えだし」

「パンツならPちゃんのいくらでも見せてあげるよ」
「ペイン、あの看板の横で止めて」
「この暗闇でよくパンツが見えるわね」
「ペインはHパワーで見てるのねえ」

「なんかものすごい爆音と地響きがしてるけど」
「俺たち死ぬのかな」

「まさか」

キィ

ザザザ


「来るよ」

ズドドオオオオオ!!

着床の瞬間、ユミは思わず目を閉じてしまったの。

「あ、あれ?」

そんなワキャな!?
何の衝撃もないし、無傷で無事に草の上で寝転んでいる私。
スカートが汚れちゃったよ。

「あれれれ」
「ユミさん、サダコはユミさんと一緒に天国へ召されたのですね」

「あっははは!」
「お二人とも、ようこそこの生き地獄へ!」

「ななな」
「夢みたいな体験て地獄の体験なのですか!」

「まあ天国と地獄ですね」
「ユミさん」
「この世にも天国と地獄があります」
「物質のね」


車から降りてきた二人の人影は、ユミたちを見下ろす。

ザクザクザク

「Pちゃん」
「この人たちチーズ星人なの?」

「う~ん」
「Pちゃんにもわかんねけど、女学生のガキだわね」
「言語は通じるみたいだね」

ドドドドルドル


「初めまして」
「空からやってきて言うのもなんですが」
「食料恵んでくださいません?」
「私はラムラ・ラグ」
「この世界の住人です」

「私はユミですよ」
「チーズ星人ですが、なんかほかの時代から来たみたい」

「あたしはサダコ・ハミングです」
「ところであなたたちは武力弾圧者ですか?」

「う~ん」
「なんだか異星人みたいな登場して驚いてますが」
「俺たちは軍隊を逃げ出した逃亡中の身です」
「俺はペイン・カスタネット」
「この子は」

「Pちゃんだよ~ん」
「対有人戦闘用擬人・LPなの」

「は?」

「Pちゃんは戦闘ロボットなんだよ」
「でも」

「Pちゃん暴力嫌い」

このボサボサ頭の若い男と、おかっぱ頭の女の子。
食べ物恵んでくださるのかしら。
ユミはお昼ご飯のお弁当がおにぎり二個だったから・・・

キュゥゥ

「ごめんね」
「俺たちも食料持ってないんだ」
「Pちゃんが何か買ってきてくれるから」
「車に乗ってよ」

「げ!」

車に乗り込み5人で近所にあるお店へ買い出し。
ペインさんが運転してPさんが助手席。
後部座席に私たち腐女子三人組が着席。
でも何だか夜の街は殺気立っています。
めいわく道具を持参している。
いたるところにバリケードと言う変なものがあるです。

「あのお」
「ペインさん」
「道路に殺気を放ってる人が居るのですけど」

「ああ」
「軍が野営してるんだよ」
「武器を持ってるから変な目で見ちゃだめだよ」

「ひいい!」
「サダコはいい子ですう!」

「あはははは!」

「子ザルさんは泣く子も黙る不良女子ですの」

「ひっどいですう!」
「サダコは子ザルじゃないし不良でもないですう!」
「プンスカプンスカ!」

「わははは!」
「Pちゃんのほうが怖いと思うぞ」
「大量殺戮兵器だからな」

「Pちゃん暴力嫌いだよ」
「ペイン、あの角を右へ曲がって」

「着いたよ」

「Pちゃん食べなくても平気だから」
「4人分買ってくるね」

バタン



近くの空き地でテントを張って車とテントで寝るのです。

「ユミさん、摩訶不思議な味がしました」
「サダコのマル秘日記に綴るです」

「子ザルさん、言ったらマル秘にならないのです」

「ひっどいですう!」
「サダコは」

もがもがもが!

「しい!」
「誰か来る」
「Pちゃん調べてくれ」

「はい」

ブゥゥゥン

「・・・・・」

Pさんの眼が赤くなった。
やはりこの女子は人ではないみたいですね。

「・・・・」
「徒歩の兵士が二名」
「斥候ではありません、休憩のため歩いています」
「武装している、危険です」
「・・・タバコを吸っている」

「タバコってあのいにしえのぜいたく品の事?」

「いにしえのって、君たちはどこから来たんだい」

「危険は回避されました」

ピッピッピッ

「さあ!」
「みんなおねむの時間なのにゃ!」
「眠くなる光線を食らうのにゃあ!」
「びびび~!」

「あはははは!」

「なんだか眠くなってきたです」

「サダコも眠くなってきた」

「なんて恐ろしい兵器だPちゃん!」



数時間してみんな静かになった。寝てるのかな。
ユミは寝てるふりだわさ。


ピロリン

「はい、ラムラです」
「お客人は無事に連れてきました」
「分かっていますよ」
「ええ、この二人にかかっていますから」

「・・・・・」

ユミは聞いてしまいましたよ。
ラムラ・ラグさんは何かを企んでいるようです・・・
鳥さんがおとなしく頭頂部で寝ています。

                         
                                  
        

ラムラ・ラグ(女神大陸2話)

category - 女神大陸(小説)
2015/ 08/ 22
                 
「普段家庭では、ご飯を製造する為に包丁を使います」
「誤って包丁で指を切る時がありますね」
「何が出ますか?」

「はい!」
「涙が出ます!」

「あはははは」

「ユミさん」
「それはひねり過ぎです」
「簡単に答えて下さい」

「体液が出ます」

「う~ん・・・」
「簡単過ぎます」
「ひねるのを辞めて下さい」

「先生、ギャグ・コミュはいいから先へ進んで下さい」

「あ、そうですね」
「ハミングさん、後ろでアンパン食べてる人達に」
「館内では飲み食いは厳禁と教えてやって下さい」

「はい!」

「それでは、次のブロックへ行きましょう」
「ユミさん、いくら見てもそれは動きませんよ?」

「先生さま、このチャカと言う道具は・・・」

「プラカードの説明文では足りませんか?」
「これも人に迷惑をかける為の道具です」
「火薬と言う、火の力を利用して」
「タマと言う金属を激速で人体に差します」
「人体は柔らかいですから、簡単に死ぬことが出来ます」

「先生さま、もっと簡単に言ってください」

「ユミさん、ずっと気に成ってしかたがないのですが」
「その頭の上に乗っている白い物体は何ですか?」

「トルネードさん、それ動いてるわよ?」
「生きてるの?」

「ラムラさん、それは言いっこなしですよ」

「は?」
「その物体は言いっこなしですか?」

「はい、これはユミが食べようとした鳥さんです」
「問題点はそこじゃなくて」
「ユミの苗字ですよ」

「え?」

「ユミのフルネームは、ユミですよ」

「え~!?」
「ユミ・トルネードですよねぇ」

もがもがもがっ!

ユミは激速でラムラ・ラグの口を封印します。
誰かに聞かれたかな?
いや見られたかな?

「ユミさん、何してるんですか」

「ハミングさん、子ザルのあなたにはどうでも良い事です」

「ひっどいですう!!」
「サダコは子ザルじゃありません!」
「プンスカ・プンスカ!!」

「ユミさん、なに遊んでるの」
「もうみんな居なくなったわよ」

「は!」
「ラグさん、あなたはテレポーテーション能力者ですか」
「いつの間にユミの封印から開放されたのですか?」


ギャグ連発の遠足は楽しいですよ。
今日はユミの学校の遠足です。
暴力道具博物館に来ています。
迷惑をかける為だけの道具を展示してます。
館内は飲食、火遊びは禁止ですが。
何人かが売店で買ったアンパンを食べてます。
何故、禁食なのに売店で食料を売ってるのか謎です。

今日ユミは、まっすぐで長い真っ黒い髪の頂上で。
先週、食べたい理由で撃墜した、海鳥を飼っています。
大怪我を負わせてしまったので、包帯で見えません。
やはり皆が異常に気がついていますよ。
落日しないように、ザルを載せていますが。


話は飛んでいってしまいますが。
同級生の女子、ラムラ・ラグさん。
この方の行動や発言は、かなり謎だらけ猫まるけです。
ユミは探偵ではありませんが。
探偵ごっこは好きです。
探偵事務所が近くの都市にありますが。
都市という町には何でもあります。
鉄道という摩訶不思議な乗り物もありますよ。
飛行機と呼ばれる巨大な鳥さんを何度も目撃しました。


ああ、いけません。
話がどっかへ飛んでますね。
この、ラムラさんがまさかユミを変えて下さるとは。
まさかサダコさんでも気がつきまい。
じゃなかった、女神様でも。
いやいや、
女神様は既に遥かな大陸の時代から防衛の見守り体制でした。
女神様は、遥かな太古さんからこの地上におられますよ。

「トルネードさん」
「なにひとり言を言っているの?」

もがもがもがっ!

「あなた何言ってるの!」
「私はユミですよ!」
「それ以外でもあんたは意外でもありませんわ!」
「お分かり?」


「ひい・・ひい・・・」
「ユミさん」
「ちょっと私の前に立ちなさい」

「何ですか」
「平手打ちなら、先生さまにチクリますよ?」

「・・・いいから」
「夢みたいな経験をさせてあげます」
「さあ、前へ踏み出しなさい!」

「な、ユミを誘拐しても身代金は払えませんよ?」
「うちは貧乏ですからね」
「まあいいですよ、あえてビンタの餌食になりましょう」

「・・・・」
「・・・はい、ユミ・トルネードは合格です」
「今すぐ飛びます」

「何を言っているの、この人」
「ユミは飛んだ経験はありませんよ」

「ゴーッ!!」

「う、うううわ」

「ちょっとユミさん!」「ラムラさん!」
「あなた達何で虹色になってるの?」

「子ザルさん!」


何がなんだかよく判りませんが。
私達婦女子3名は、他の世界へ飛んでいますよ。
それにしてもこの、ラムラさんは一体・・・

「はい、私はラグ」
「隠している正体を少しだけ教えましょう」

「なななな」
「何をこいてんだ、この腐女子は?」

「ユミさん、サダコはど~なってしまうの?」

「サダコ・ハミングさん」
「あなたにも関係があります」

「ユミにはありませんよ」

「いいえ、あります」
「私はラグ」
「時間と空間を旅する存在です」
「本当の私が存在している世界へご案内します」
「いいですね?」
「歓迎はされませんが、あなた達もキーであります」

「ななな、ユミは鍵屋さんじゃありませんよ」

「サダコもカギの作り方は知りません」

「ふふふふ」
「さすが、キー存在はギャグもキレてますね」
「さあ、新しい世界へようこそ、ここへ!」

何か変なことが起きていますよ。
持続中ですが、お父さんとお母さんに何て言い訳しようか?
二人とも今日も残業で帰るのが遅いですが。

「あははは」
「ユミさん?時間は平等じゃありませんよ?」

「はっ!」
「鳥さんは」

「あなたの頭上にしっかり住んでますよ?」
「そこが気に入っているみたいですね」
「大丈夫です。ユミさんの味方ですから、全てがね」


この人は一体何者なのですか。
ユミと子ザルさんがキーって。
私達はカギ職人にされてしまうのですね?
                         
                                  
        

大崩壊の後の世界(女神大陸1話)

category - 女神大陸(小説)
2015/ 08/ 22
                 
「・・・さん!」

「ユミさん!ちょっと待ってちょ!」

「!」

私は振り向くのね、オーバーにわざとらしくスマイル。

「あら?」

下校の初めの一歩、校門の外の階段を降りるの。このクソ長い白い石の階段は細くて急で入り組んでて。足を踏み外したら、あの世行きねきっと。周りは赤色と青色の屋根だらけ。海岸の岸壁に民家が密集。
ぐっと黒のローファー革靴(お高いのよ?)を踏ん張る。
後ろの階段上部には、いつもの子ザルが居る。

「ユミさん!何でいつも給食袋を置いてくんですかっ?」

「!」

「サダコさん!恥ずかしいから大声出さないでよ!」
「まるで私が給食が嫌いな女子だと思われるじゃないの!」

「・・・え、給食好きなの?」

ばしゅん!

「もがもがもがっ!」

来た道を引き返す。子ザルの口を封印する私。

「あなた何考えてるのよ!」

そうなのですよ。この上に鎮座する学校には給食があるの。給食制度と呼ぶのだそうですよ。

「うんうん!」

「おわかり?サダコさん」

「んんんん!」

ばっ!

「ひいぃひぃ・・・」

今のタイミングの制服は春服のブレザー、赤と白と黒の。
白いワイシャツに緑ネクタイ。
はっきり言ってお嬢様ですね。

・・・でもユミは貧乏なの。
親が無理して市立学校に入れてくれました。
かなり下にある海岸の海が青くて綺麗。潮の香りは、今はいい匂いだけど。臭い日もあるのね。
皆で海鳥を取って食べようとユミが提案したら。
クラス中でバカ笑いされてしまったわ。
先生さまは、やはりバカ笑い。

「でもね、ユミさん。あなたのアイデア理論には」
「皆が憧れますよ?」

「えっへっへっへ」

そうなのですよ。
私には輝かしい栄光の実績がありンス。

例えば、

「あなたが提案した、公式制服改変・投票制度」
「季節ごとの衣替えに伴うデザインやタイプの変換を」
「全校投票で決めるシステムは素晴らしいです」
「問題の予算赤字埋め合わせを、積金、貯蓄の割り当て」
「レンタル化、及び手作り補修」
「つまり洋服デザイナーとしての実習も兼ねるユミさんの案は」

「画一化した現代にケンカを売っています」

「あっはっはははは!!」

クラスでバカ受け状態。私はヒーローだわさ。いやヒロインと言うのかしら。
女子高でないのよ、男子も居ますね。少し少ない。
学業よりも文武両道よりも。

人を育てる。

人間力が優れる人に成れよこのガキ!

という教育方針。


知っていますか?

かつてこの大陸では、人が争っていたのですよ。道具を持って傷つけ合い、血と涙と下半身液を流したのです。嘘みたいな話ですが、事実だそうです。
ユミは授業で教えられます。

何かに敵意を持つ自分こそが、敵なのだと。

モノの金持ちが、心の金持ちを支配していたそうです。
自然に帰らなかった罰を人は受けたのだそうですよ。
大きな大めいわく合戦で多くの人が死に絶えました。
何百年もかけて、人は立ち直りました。
抱きあう心を取り戻そうと、愛を求めて生きる事を信じました。
贅沢から離れて、シンプルな生活も取り入れましたの。

でも、それも進化と呼べるのだそうです。

科学テクノロジーが進化しても、人の心は退化しましたわ。
まるで鏡ですよ。


熱いトークはここらへんにして。

いま、ユミがハマってる。合体たい焼きの店にGOですよ。
え、知らないの?こんなに美味いのに。まあまあ、嘘なら食べてから殺しても良いですよ?
お金は自腹ですよモチ。モチと言う、いにしえの郷土料理も食べてみたいです。


ぴろんりん♪

「おじさん!合体ひとつ下さい!」

「はいよ、ユミちゃんはマジメなたい焼き娘だねえ」

「何ですか、そのギャグは?」
「あ、無言で子ザルがついてきたのね」

「ひっどいですう!サダコは子ザルじゃありません!」
「プンスカプンスカ!」

「あははっは!・・女の子は粋が良いねえ」

「はい!専売特許ですから!!」



むしゃむしゃむしゃ

崖っぷちの高所の岩に座って、潮風を浴びながら海を眺める。
合体たい焼きをほお張りながら。
スカートが汚れちゃったよ。

「ねえ、サダコさん」

「何ですかユミさん?今アンコをホジッてるから忙しいんです」

「・・・うーん、なんか」
「うみ?」
「なんかが脳に近づいてます、ユミの発案はいつもそうなの」

「ああ、ユミさんのアイデアは黄金大陸なんですって」
「先生方が言います」

「なんだ、認めてくださるのね」

むしゃむしゃむしゃ

んぐんぐんぐ

「!」

びゅんっ!

ばちっ!

「アエ~ッ!」


「チョット何してんですか!ユミさん!」
「石ぶつけて海鳥を殺しましたね?」

「うん、食べようと思ったのです」

「知らないんですか?」
「それは暴力という行動ですよ?」

「え、そうなの?」
「な、なんてことをユミは・・・」

「今なら誰も見てませんよユミさん」
「早く墜落現場へ行きましょう!」

「ええ、そうでゴザルね」


海岸の海辺に浮かんでる、撃墜した海鳥は・・・・あれ?

「海鳥が生きてるよ?子ザルさん」

「早く回収して逃げなきゃ、手伝いますから」


大怪我をした白い海鳥をマイ自宅に持ち換える私。
とりあえず、赤チンキを塗って包帯ぐるぐる巻き。

「うーん、ミイラって言うのねこれ」
「でも生きててくれて良かったです」
「ごめんなさい、鳥さん」
「ユミがバカなサルでした」

抱きしめて眠りにつく。

ベッドの布団の中はユミの鳴き声で充満。
パジャマのユミは、寝る気です。

「トリさん、トリさん」
「ユミを食べてもいいですよ?」


まだ夕方ですよ。
家族はまだ帰ってませんの。